小泉進次郎にSMS疑惑と文春報道 総裁選直前に噴出する批判の背景
2025年9月末、小泉進次郎陣営が有権者に勝手にSMSを送信したとの疑惑がSNSで拡散。週刊文春も関連報道を行い、進次郎本人は全面否定と抗議声明を発表した。過去の「ポエム発言」や世襲批判も再燃している。

2025年9月末、自民党総裁選を前に小泉進次郎氏の事務所が有権者へ勝手にSMSを送信したのではないかという疑惑がSNSで広がった。さらに週刊文春が「総裁選関連の不正疑惑」を報じ、小泉氏は全面否定と抗議声明を発表。これをきっかけに、過去の「ポエム発言」や世襲政治批判なども再燃し、国民の不信が一気に噴き出している。
SMS 疑惑:ガラケーに届いた「進次郎からのショートメール」
2025 年 9 月 29 日夜、X ユーザー「コジロー(@kojiro323)」が、自身のガラケーに小泉進次郎名義のショートメールが届いたと画像付きで投稿した。画像には送信者番号「0709840****」が透けて表示され、事務所の業務用携帯か、あるいは個人番号の不正利用かをめぐって議論が起こった。
投稿には「なんであんたが俺の携帯番号を知ってんだよ」「勝手に個人情報を使うな」と憤るコメントが添えられ、拡散の過程で「盗んだ番号で走り出す」といった揶揄も飛び交った。番号帯から楽天モバイル説を推測する声もあり、SNS 上では「名簿利用ではないか」「個人情報保護法違反では」との批判が相次いだ。
SMS による選挙活動は法的にグレーゾーンとされるが、本人や事務所が関与していない場合でも「なりすまし」の可能性を否定できず、真相は混迷を極めている。
文春オンライン報道と進次郎の反論
9 月 30 日夜、週刊文春オンラインが「小泉進次郎陣営による総裁選準備・不正疑惑」を報道。記事は、神奈川県第 9 選挙区支部での手続きや総裁選との関連を指摘する内容だった。
これに対し小泉進次郎は 10 月 1 日、公式 X で「報道各位」と題した全面否定の声明を発表した。声明では「自分は全く関知していない」「記事は事実に反し、総裁選に不当な影響を与える」と主張。さらに「弁護士と相談し、訂正を求める」と強い抗議姿勢を打ち出した。
小泉氏は、問題は 6 月時点の神奈川県第 9 選挙区支部に起因すると説明し、「総裁選や SMS 疑惑とは無関係」と強調したが、ネット世論では「渦中の人が無関係では通らない」と不信感が高まっている。
SNS に噴出した国民の不信と怒り
SNS 上では批判的な声が大勢を占めている。
- 「本当に総理になったら日本が終わる」
- 「コメント封鎖で庶民の声を聞かないなんちゃって庶民派」
- 「文章は弁護士が書いたもので本人の言葉がない」
- 「退会させられた党員に謝罪せず報道に圧力をかける姿勢が不誠実」
一方で「進次郎はアホなだけで悪人ではない」「高市早苗を総理にしたくない勢力が進次郎を推している」と擁護や陰謀論的見方もあり、評価は真っ二つに割れている。
総裁選の最中に浮上した疑惑というタイミングも批判を強め、「不正選挙だった」「説明責任から逃げている」といった厳しい意見が広がった。
過去から積み重なる批判の背景
今回の騒動は単発の事件ではなく、過去から積み重なってきた「進次郎批判の文脈」と直結している。
まずは「進次郎ポエム」と揶揄される中身の薄い発言群。環境相時代には「将来の子どもたちのために」「環境を守ることが未来を守ることだ」といった抽象的な表現が目立ち、実効性の欠如が批判されてきた。
農水大臣としても「牛乳を飲めばフードロス解決」発言などが失笑を買い、政策遂行能力に疑念が残った。また小泉純一郎元首相の息子という「世襲政治家」の象徴であることも、国民の反感を買いやすい要素だ。
さらに直近では「ニコニコ動画でステマ指示疑惑」が広がり、宣伝手法に不信感を持たれていたところに SMS 疑惑が重なった。庶民派を装いながらコメント封鎖や弁護士声明に頼る姿勢も「本音を隠す政治家」として反発を招いている。
まとめ
小泉進次郎をめぐる一連の騒動は、
- SMS での個人情報利用疑惑
- 文春報道と本人の全面否定声明
- SNS に噴出する批判と過去の不信の積み重ね
が複合的に絡み合い、総裁選の最中に一気に可視化された。
支持者と批判者の分断が鮮明になるなか、「世襲・人気先行・説明責任不足」という進次郎への根源的な不信は解消されていない。今回の SMS 疑惑はその象徴的事件として、今後の総裁選の行方と日本政治への信頼に影響を与える可能性が高い。