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ニュース・雑談

旧統一教会トップ・韓鶴子総裁が逮捕 特別検察が贈答疑惑を本格捜査

2025年9月23日にソウル中央地裁が旧統一教会の韓鶴子総裁の逮捕状を認めた経緯と容疑、日本への影響を整理します。

旧統一教会トップ・韓鶴子総裁が逮捕 特別検察が贈答疑惑を本格捜査

2025年9月23日未明、ソウル中央地裁が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の韓鶴子総裁(82)に対する逮捕状を発付し、特別検察チームが証拠隠滅の恐れを理由に身柄を拘束しました。 事件は尹錫悦前大統領の周辺に対する贈答疑惑の捜査が大詰めに差し掛かっていることを示しています。

逮捕で示された司法判断

ソウル中央地裁は、特別検察官ミン・ジュンギ氏率いるチームの請求を受け、韓総裁が関係者に影響を及ぼして証拠を隠滅する恐れがあると判断しました。 韓総裁はこれまで健康上の理由で 3 度召喚に応じなかったものの、9 月 17 日に出頭して取り調べを受けた後も容疑を否認し続けていました。

容疑の中身:贈答と資金提供の疑い

特別検察は、韓総裁が側近を通じて 2022 年に金建希(キム・ゴンヒ)前大統領夫人へエルメスのハンドバッグ(約 300 万ウォン)と約 1,000 万ウォンのネックレスを届けさせ、教団関連事業への便宜を求めたと主張しています。 さらに、国民の力の権性東(クォン・ソンドン)議員に対し、党代表選支援を見返りとする 1 億ウォンの提供を指示した疑いも焦点です。 韓総裁と教団はいずれの疑惑も否定し、関与したとされる元幹部の単独行動だと主張しています。

特別検察が追う捜査の射程

ミン特別検察官のチームは、尹前大統領夫妻や周辺議員へのアプローチを通じて教団の影響力を拡大しようとした組織的な働きかけを調べています。 捜査は教団幹部による証言や資金の流れを精査し、証拠隠滅を指示した疑いまで視野に入れて範囲を広げています。

教団の反応と組織への打撃

世界平和統一家庭連合は「真実解明に向けて捜査と裁判に誠実に協力し、信頼回復に努める」との声明を出しつつ、高齢で心臓手術後の総裁を拘束した判断に遺憾を表明しました。 グローバルに事業を抱える教団にとって指導者の拘束は政治ネットワークや資金調達に影響し得るとの見方も出ています(筆者所見)。

日本で進む解散命令審理とのつながり

日本では 2025 年 3 月 25 日に東京地裁が旧統一教会の宗教法人格の解散を命じ、税制優遇の喪失と資産処分が迫られる状況になりました。 教団は 4 月 7 日に東京高裁へ即時抗告しており、審理が続く中で韓国側の贈答疑惑がどのように評価されるかが注目されています。 被害者側の弁護団は早期の解散確定を求めており、韓総裁の逮捕が世論と裁判の行方に与える影響を注視する必要があります(筆者所見)。

ここまでの主なタイムライン

  • 2025 年 9 月 17 日: 韓総裁が特別検察に出頭し、約 10 時間の事情聴取を受ける。
  • 2025 年 9 月 18 日: 特別検察が証拠隠滅の恐れなどを理由に逮捕状を請求。
  • 2025 年 9 月 22 日: ソウル中央地裁で逮捕状審査が開かれ、韓総裁が出廷。
  • 2025 年 9 月 23 日未明: 逮捕状が発付され、韓総裁が拘置先に移送される。
  • 2025 年 3 月 25 日: 東京地裁が日本法人の解散を命令。
  • 2025 年 4 月 7 日: 教団が東京高裁に即時抗告。

今後の注目ポイント

  • 特別検察が教団側近や与党関係者への立件をどこまで拡大するか。
  • 東京高裁での解散命令審理が被害者救済と教団の資産管理にどう影響するか。